MANAGER COMMENT（行司コメント）

—静かに微笑み、しなやかに構え、一気に勝負を決める。優雅なる怪力の花、ここに咲く—

ゆったりとした仕草、落ち着いた声、品のある所作。
ふわりと佇むその姿は、まるで風に揺れる花のよう——
…しかし、土俵に上がれば一変。その腕に宿るのは、鍛え上げられた圧巻の筋肉。
繊細な美しさと確かな力を併せ持つ、“静かなるパワーファイター”、それが桜花(さくら)。

高身長を活かした堂々たる構え、相手を包み込むような取り組み。
派手な動きはなくとも、いつの間にか主導権を握り、気づけば勝負がついている——
その取り口はまさに“優雅にして豪腕”。
豪快さよりも、静かな説得力。それが彼女の相撲道です。

普段はおっとりと微笑み、人との距離をふわっと縮める天性の安心感。
初対面でもなぜか「話しやすい」と言われるのは、きっとその大きな心と、奥ゆかしさゆえ。
けれど、一度その腕の中に入れば逃げ場はなし。やさしさの中に秘めた本物の力は、見る者の心に強く残ります。

力は強く、心はやわらかく。
まさに“剛と柔”を同居させた新時代の華。
その名の通り、土俵に静かに咲き誇る、剛花（ごうか）の名に恥じぬ実力派。

美しくて強い、でも気取らない。
さくらという名の一輪は、今日も凛と、そしておっとりと、あなたのそばに立っています。